クレジットカード詐欺
クレジットカード詐欺の被害は年間何千億円にも上り、世界各地で増加しています。クレジットカード詐欺の多くは、カードを所持する人の心構えによって防ぐことが可能であるといわれています。現在、急増するカード詐欺への対策として、カードで買い物をする際に暗証番号の入力を求めたり、すべてのカードにチップを埋め込むなどのセキュリティ強化が推進されています。
◇クレジットカード詐欺、盗難を防ぐために
・カードは受け取ると同時にすぐサインをしてください。
・複数のカードを持っている場合は、すべて揃っているか時折チェックしてください。
・カードは財布と別にし、名刺入れなどに入れて保管するとよいでしょう。
・暗証番号は覚えておいてください。
・クレジットカード番号、有効期限、緊急連絡先などの詳細を安全かつすぐに取り出せる場所に保管してください。万一カードを紛失した場合、それらの情報が分かれば、カード会社などの関係機関が迅速に対応することができます。
・カードを利用している際は、自分の手元に戻って来るまで、決してカードから目を離さないでください。
・明細書を受け取ると同時に、保管しておいたすべてのレシートと照らし合わせ、間違いがないかチェックしてください。照会後は、それらのレシートは残さないで破棄しましょう。
・もし明細書に身に覚えのない請求がある場合には、すぐに各カード会社、または銀行に問い合わせを行ってください。カード会社や銀行には24時間体制のホットラインがあり、顧客からの問い合わせに対応できるようになっています。
・明細書や新しいカードが間違いなく手元に届くように、住所を変更した場合はすぐにカード会社や銀行に知らせてください。
・クレジットカードの期限切れや利用しなくなったカードは解約し、破棄してください
・ATM犯罪を防ぐため、クレジットカードやキャッシュカードを使って現金を引き出す際は、肩ごしに暗証番号を見られないよう、細心の注意を払ってください。
・クレジットカード、キャッシュカードは現金と同様に取り扱ってください。
◇クレジットカード利用上の注意
クレジットカードを人に貸すことは絶対にしないでください。
・レシートに金額が記載されていない場合はサインをしないでください。またサインをした後、合計金額の上に空欄がある場合は、不正を防ぐためにすべて斜線を引いてください。
・クレジットカードやレシートは常に決まった場所へ保管し、無造作に置いたりしないでください。
・電話帳や封筒など、目に付きやすい場所にクレジットカード番号を書いたりしないよう注意してください。
・信用に足る会社である確証がない限り、電話でのクレジットカード番号のやり取りは控えてください。「怪しいと思った時は確認」する癖をつけてください。
・財布などに暗証番号を記入したメモを残さないでください。
・クレジットカードの裏に暗証番号を記入しないでください。
・身元の確認のためであっても、小切手にクレジットカード番号を書いたり、また相手に書かせたりなどの行為は一切行わないでください。不法に利用されることがあります。
・インターネット上でクレジットカードを使用した買い物は、買い物をする前に、そのサイトの安全性を必ず確認してください。セキュリティシステムで保護されている場合は、画面下に鍵のアイコンが表示されます。保護されていないサイトでのやり取りは、クレジットカードの情報を危険にさらすことになります。
◇オンラインでのクレジットカード利用上の留意点
・デビットカードはカードと口座が直接つながっているため、オンラインでの使用は控えてください。銀行のオンライン口座アクセス機能があるカードを利用した場合は、40日間明細を待つことなく、1日か2日の内にオンラインで取り引きを確認することができます。
・月の使用限度額が低く設定されている特定のクレジットカードをオンラインでの買い物に使用してください。
・パスポート番号、誕生日などの重要な情報は他人にむやみに与えないよう十分注意し、電話においても、本当に必要な場合に限ってのみ、このような情報を教えるよう心がけてください。
・クレジットカード番号は、安全性の高い信用のおけるウェブページにのみ提供してください。安全性に優れたウェブページは画面下に鍵のマークが表示されます。
・安全性の高いウェブページからカード情報が送れない場合は、決してその情報をEメールやインスタントメッセージで送ったりせず、直接相手先へ電話してください。
・取引先側が請求書の情報や住所の確認を求めてくる場合は注意してください。これは、個人情報を引き出す手口かもしれません。この様な場合は、一旦電話を切り、会社に直接電話をしてその質問が正当なものかを確認してください。
・ハッカーの侵入を防ぐために、ゾーンアラームなどのブロッキングソフトを使用することをお勧めします。
・ノートン・アンチウイルスなどのウィルス・スキャンソフトを使用することで、悪質なファイルがEメール経由で送られてくるのを事前に防ぐことができます。これらの悪質なファイルはコンピューター内に進入し、重要な個人情報を外に流すようにプログラムされている可能性があります。
◇チップ内臓カード
・ATMでの利用は別として、従来の磁気ストリップのカードは処理に時間がかかりますが、チップ内蔵のカードは銀行と直接リンクし、迅速かつ安全性にも優れています。
・カードのチップは磁気ストリップのように偽造が容易ではなく、迅速な処理、カード保有者の身元確認をより明確に行うことができます。
・チップはオンラインで買い物をする際の安全性の面でも活躍が期待されています。単にカードの情報を入力するだけの従来の方法は、安全面で十分とはいえず、カードそのものを必要とする方法が導入されるようになれば、カードの不正使用に歯止めをかけることができるといわれています。
・しかし、いくら安全性に優れたカードであっても、盗まれた際にすぐにカードを停止をしなければ、カードの不正使用を防ぐことはできません。最近では、買い物をした際、カードをスキャンした後、サインをする代わりに暗証番号をキーパッドに打ち込む方式を導入してる国が除々に増えてきています。従来の磁気ストリップにはないこの方法は、万一カードが盗まれても、不正に使用されることを防ぐことができます。