訪問詐欺
訪問者に対して無防備にドアを開けることで、大きな犯罪に巻き込まれる事件が増加しています。あらかじめ予定されている知り合いの訪問の場合は安心してドアを開けられますが、予期せぬ訪問者の場合には注意するようにしてください。
訪問詐欺の主な動機は窃盗です。特にお年寄りが狙われています。また、1人暮らしの場合にも注意が必要です。
家に侵入するために、犯人は慈善団体、公共事業関係者、地方自治体関係者、新聞販売員、大家と関係のある販売員を装ったり、電話を貸すことを求めたり、事故や事件の被害者を装って訪ねてきます。一般的に、見知らぬ人や訪問予定のない人が訪ねてきた場合、偽装した訪問者による犯罪の可能性に留意してください。
この種の犯人は、圧倒的に説得力のある詐欺師です。もっともらしく話し、人を信じ込ませることを得意とします。家に入ることに成功すると、家主の注意をなんらかの形で引き、現金や貴重品を盗みます。しばしば、2人組みで犯行に及び、1人が家主と話している間に、もう1人が盗みを働きます。暴行を働く可能性もあります。これらの犯罪被害にあわないためにも、予防対策をしっかり立てることが重要です。
◇予防策
・ドアを開ける前に、以下の点を熟考してください。
・訪問予定のある人であるかどうかを確認してください。通常、公的機関などからの訪問の場合には、事前に連絡が来ます。
・予期せぬ訪問者の場合には、訪問者の身分や目的がわかるまで、慎重に行動してください。
・玄関のドアを開ける前に、裏口の鍵がかかっていることを確認してください。玄関で気を取られている間に、裏口から侵入される場合があります。
・玄関チェーンがある場合は玄関チェーンをかけ、ドアを全開にしなくても、コミュニケーションが取れるようにしてください。
・大きなのぞき穴を設置し、ドアを開ける前に訪問者を確認できるようにしてください。
・家に入る必要が無い場合は、ドアを一部だけ開けた状態で、効果的なコミュニケーションをとるようにしてください。
・正式な訪問者の場合、あなたの予防策や警戒に対して、不快感を表すことはありません。
・家に入れる前に、ドアや窓の一部を開け、本人の身分証を確認してください。正式な訪問者の場合、身分証明書を携帯しています。
・身分証明書を手渡してもらい、注意深くチェックしてください。偽装訪問者の多くは、そういった場合に備え、偽装の身分証明書を持っている場合がありますので、注意してください。
・庭や家の中に不審なものがあるなどといって外に出てくることを促す訪問者には、注意してください。気をとられている間に、共犯者が家に侵入してくる可能性があります。
・「セールスお断り」等の張り紙を玄関に張ってください。それでもなおセールスに来た場合は、丁寧に断ってください。正当な会社のセールスの場合は、何事もなく帰ります。
・訪問者を家に入れる場合は、常に警戒し、注意をそらさないようにしてください。
◇身分証明
・訪問者の身分がわからない場合は、絶対に家に入れないでください。
・訪問者が所属すると思われる会社に連絡を取ってください。身分証明書に電話番号が書いていない場合は、本人に聞くのではなく、電話帳か電話番号サービスで調べてください。偽装で無い場合は、訪問者は身分の確認が取れるまで待てるはずです。
・訪問者が連絡先の電話番号を提示してきた場合は、注意してください。共犯者が電話に出る場合があります。
・訪問者に対して疑いを抱いている段階では、絶対に家には入れないでください。必要な場合には、改めて日時、時間を決めてもう一度来てもらうようにしてください。その時間に合わせ、友人や家族にも家にいてもらうようにしてください。
・帰るよう促しても帰らない場合は、警察に連絡してください。
◇被害報告
・被害者が被害に遭ったことを恥じたり、貴重品がなくなるまで被害に気づかないなどの理由で、偽装した訪問による犯罪被害が報告されない場合があります。
・被害の疑いがある場合は、地元の警察に報告してください。警察が同地域でこの種の犯罪の詳細情報を配布し、注意を呼びかけて被害の拡大を防ぐことができます。
・偽装した訪問者による犯罪の危険を感じたらすぐに、地元の警察署にに連絡してください。