ホテルの予約、滞在時の安全
昨今、ホテルやツアーの予約などにおける詐欺事件が多く発生しています。最も一般的なのは、ホテル予約時に「無料特典」などと偽って宝石やタイム・シェア(ゾート物件などを共同購入により一定期間利用できる制度)契約などに同意させ、宿泊先でサービス料などの想定外の手数料や上増しの宿泊料を請求する手口です。この時点では、すでに安価なホテルへの変更などは不可能なことがほとんどです。
この他にも、商品のプロモーションを行うことを条件に格安ツアーなどの特典を与えるなどと偽り、詐欺を行う事件も発生しています。実際に現地に行くと、無料で提供されたホテルの部屋の状態はひどく、部屋を変更せざるをえない状況になっています。追加料金は信じられないほど高額に及ぶこともありますが、たいていの旅行者はその支払いを行わざるをえない結果になってしまいます。
宿泊者の安全を保証することはホテルの重要な役割であり、ホテルのレベルに関わらず予約者は安全面に対する質問をする権利があります。
ホテルへの質問例をいくつか紹介します。
・ホテルは公的な安全認可を受けていますか。警備、防災、安全手順などは、それぞれ徹底していますか。
・スタッフの雇用前に、犯罪歴の確認などは行っていますか。
・客室のドアには、デッドボルト錠やのぞき穴が設置してありますか。
・24時間体制の警備が徹底されていますか。
ホテルの予約は、大手旅行会社もしくは信頼性のあるインターネットサイトで行うことをお勧めします。ホテルでは、個人の安全、貴重品の管理に関して下記の点に注意してください。
・ホテルの入り口から中に入るまで、自分の荷物からは目を離さないようにしてください。チェックイン時には特に注意してください。一瞬でも何かに気を取られている間に、荷物が持ち去られることがあります。
・宿泊カードを記入する際、フロントデスクにクレジット・カードを置いたままにしないでください。支払い完了後、クレジット・カードをフロントから返却してもらうことを忘れないでください。
・宿泊カードには、必要最低限の情報のみを記入するようにしてください。名字以外はイニシャルを使用し、住所および肩書きの記入は避けてください。
・ホテルに、あなたの名前や部屋番号などは誰にも教えないこと、そのような問い合わせがあった場合は必ず知らせるよう要請してください。
・ホテルのロビーには、宿泊客を狙ったスリがうろついている場合があります。男性は、財布は必ず脇ポケットか内ポケットに入れるようにしてください。ズボンの後ろポケットは特に狙われやすくなっています。
・外出の際、パスポート、貴金属、トラベラーズチェックなど貴重品は持ち歩かず、ホテルの安全な場所に保管しておくようにしてください。
・首からカメラを提げることは避けてください。ハンドバックなどの手荷物はフロントに預けることをお勧めします。
・トランクを含め、車内に貴重品は絶対に残さないでください。特に夜間には注意が必要です。