カージャック(車両の強奪)
◇予防策
カージャックに対する予防策は、他の乗り物に関する犯罪に対する注意事項も当てはまります。すなわち、犯罪者の標的にならないように、事前に対策をすることです。
以下のアドバイスはカージャックを防ぐのに役立つでしょう。
・カージャックされることを想定して、そのような状況にすぐに対応できるようにしましょう。中には車を急発進させ、その場の状況から逃げることを決断する精神的強さを持っている人もいますが、たいていはそのような状況が起こると、消極的な対応をしてしまいます。
・どんなことでも、思いついたら、常に練習するようにしましょう。(例:シートベルトをはずし、素早くドアを開けて逃げる、等)
・運転中はドアをロックし、窓は閉めるか、開けるとしても少しだけ開けるようにしましょう。
・車の鍵は、家の鍵とは別に持ち運ぶようにしてください。
・特に運転の始まりと終わり、そして停止するときはいつでも警戒してください。車が止まっているときが最もカージャックの危険性があります。信号付の交差点に接近するときは減速し、できればちょうど交差点に差し掛かるときに信号が青に変わり、そのまま通過できるようにしてください。
・もし、子供と一緒で、家に帰る際に門を開けなければならない場合、以下のアドバイスを参考にしてください。
・もし、子供が十分な年齢に達していれば、その場の人数を分散することによってカージャックの危険を増さないためにも、いっしょに車を降りるようにしてください。
・もし子供が幼すぎたり、何らかの理由で助けを借りなければ降りられない状態で、やむを得ず車内に残る場合、降りる時は鍵を車から抜いてください。(鍵を抜くのはこの場合に限ります。)もし、カージャックが起こった場合には、鍵を子供の解放のための交渉に使えます。
・特に夜間は、止まれの標識や交差点付近でうろついている人々に用心してください。
・そのような人々からは目を離さないようにしてください。特に新聞や雑誌売り、ちらしの配布者など、手を見えないようにしている人物には注意が必要で(武器を隠し持っているかもしれません)、こちらがしっかり目を見張っていることを分からせることにより、あなたの車に近づくのを思い留まらせるかもしれません。
・彼らに目を向けることは、彼らにあなたを困難なターゲットだと思わせ、より容易なターゲットを探すようにさせます。この際、携帯電話やハンドバッグ、その他の貴重品を車外から見えないようにすることも忘れないでください。これは、彼らがカージャックの替わりに強盗を働くということを思い留まらせることにつながります。
・バックミラーを頻繁に見るようにしてください。つけられていると感じたときは、最寄の警察署か、人通りの多いショッピングセンターなどに行ってください。
・携帯電話のワンタッチコールなどに、あなたの配偶者、友人、警察や緊急の電話番号を登録することを忘れないでください。
・車に乗るときや降りる時は、周りの状況を素早く、しかし慎重に確かめてください。
・もし止まったときに誰かが近づいてきて、怪しいと思った場合は、発進してください。
・歩行中は、車の鍵は外から見えないところに持ってください。
・決まった時間に決まったルートを通ることは避けてください。
・可能なときはいつでも、スムーズな交通の流れのある道路を選んでください。
・運転中、誰かがあなたの車に問題があると言って近づいてきても無視してください。別の場所で違う人間が同じことを言う場合は、安全な場所まで行ってそれから車を確かめてください。危険な地域を通り抜けたり、付近を通ることは避けてください。
・もしフロントガラスに追越車や歩行者によって何か吹き付けられた場合は、ワイパーを動かさないでください。カージャック犯は、車の窓にシリコンを吹きかけるという手口で接近します、ワイパーを使うと帰って視界を悪くし、格好の標的となってしまいます。
・夜間に車通りの少ない道路を運転するときは、例え障害物があったとしても、それを動かすために車から降りたりしないでください。よけて通れないときは、Uターンする前に、安全な場所までバックで進んでください。
・障害物に衝突して車が被害を受けた場合でも、安全な場所まで運転し続けてください。
・見知らぬ人を車に乗せないようにしてください。
・休憩が必要なときは、街の中か、サービスステーションで取るようにしてください。
・他の車の後ろに停まるときは、必要なときにすぐよけて発進できるように、十分な間隔をあけて停まってください。
・安全だと確認できるまで、窓を開けたりドアのロックをはずすことはしないでください。
◇万が一カージャックされた場合
・カージャック犯に遭遇した場合、最優先すべきは、あなたとあなた以外の乗客に命の危険が及ばないようにすることです。
・もし犯人に銃を突きつけられた場合は、争わずに言う通りにしてください。抵抗せずに、車と持ち物に関してはあきらめてください。
・もし、安全に逃れられる余裕があると判断した場合は、発進して、逃げてください。
・カージャック犯は、極度に緊張しています。それをさらに煽るようなことはしないでください。
・冷静になり、協力的な態度をみせ、丁寧な態度で、支持に従ってください。
・カージャック犯を刺激したり、言い争ったりしないでください。
・突然身じろぎをするなど、犯人を驚かせないようにしてください。
・犯人に告げずに動いたり、何かに手を伸ばしたりしないでください。もし車から降りるように言われた場合は、貴重品は残し、シートベルトを外さなければならない場合は、そうすると犯人に告げてから外してください。
・両手を常に犯人から見える位置に置いてください。
・もし何か物の場所を聞かれたら、自分で取るようなことはせず、場所を教えるようにしてください。
・犯人から気付かれないようにそれとなく観察し、名前、特徴や目印、服装や装飾品、他の車が犯行に使われたかなど、出来るだけたくさんの詳細を記憶するよう努めてください。
・もしそれが安全であるなら、警察に電話し、必要なら医療支援も頼んでください。
◇家を出る時の注意
・最も有効な防御方法は、常に警戒し、カージャック犯を避けることです。
・もし、敷地の門が手動である場合は、開ける前に、周りに人がいないことを確認してください。
・もし、門の外に誰かいる場合には彼らがどこかへ行くまで待ってください。
・自動の門は、発進する準備が出来ている状態でのみ、開けてください。
・エンジンがスムーズに動いていて、急発進しても支障が無いと確信したときのみ発進してください。
・発進する際に、何か脅威を感じた場合は、速やかに発進し、そこから離れてください。
・もし追いかけられた場合には、ハザードランプをつけ、ライトを点滅させるか、クラクションを継続的に鳴らし、助けを求めてください。
・警察署に向かうか、ショッピング街に向かってください。
家に到着する時の注意
・注射する前に通りを窺ってください。何か疑わしい事態を発見した場合には警察かセキュリティ会社に通報してください。後悔先に立たずです。連絡しないでカージャックに遭うよりは、たとえ誤判断でも警察に連絡をして安全性を増す方が賢明です。
・カージャックされるのではないか、というあらゆる可能性を想定してください。
・カーステレオなどの音響装置は、あなたの集中を高めるために、自宅の1キロ手前までに切ってください。
・門の外、駐車場、進入路に適切な照明を設置してください。
・門や外壁にそって、隠れられるような場所がないか確認してください。
・家に近づいたら、門の付近に怪しい人間がいないかどうか確かめてください。
・門付近に、怪しい車が止まってないか確かめてください。
・バックミラーを見て、つけられてないか確認してください。
・もし、門付近に誰かいたり、車が止まっていて、それらがなぜそこにいるのか把握できない場合は、その場を通過してください。
・安全であると感じたら、Uターンして、もう一度家付近を通り過ぎてください。
・すべて安全であると確認できたら、敷地の入り口に向かってください。
・門が自動の時は、離れたところに差し掛かった時点で開け、門の前で開くまで待つ必要のないようにしてください。
・敷地内に入ったら、可能な場所で、門が閉まるのを確認してください。
・門が手動式で、あなたが携帯電話を持っている場合は、家の人に連絡し、家につく時分丁度に門を開けてもらうようにしましょう。
・この時点では会話を始めるのは避けましょう。集中力の妨げになります。
・この時点は、油断をせず、一層警戒するべき時です。