EUでの運転
◇出発前に
・自動車保険会社に連絡をとり、ヨーロッパでの運転をカバーしているかどうか確認し、証明するための書類を手に入れておきましょう。
・ヨーロッパで事故を起こしたら事故証明(フランスではa ‘constat’といいます)などを含む、保険書類を確認しましょう。後になって訴えられ問題になることがあるので、事故に遭ったら必ず相手のサインを事故証明にもらうようにして下さい。
・いくつかの国では2001年3月以降ヨーロッパのナンバープレートは法的に有効となりましたが、未だに国際身分証明ステッカーを求められる可能性があるので、車にその書類が貼られているか確認して下さい。
・ヨーロッパの多くの国では義務となっているので、右側通行用にヘッドライトを調節して下さい。ヘッドランプを調節するためのキットを入手することができますが、カーディーラーに必要な調節を頼むことをお勧めします。常に違法にならないよう気をつけて下さい。運転する車の左側に、右側通行用のサイドミラーがついてない場合はつけましょう。
・海外での故障を防ぐため、出発前に車のチェックをしてもらいましょう。タイヤの溝が少なくとも2mmはあるか確認しておきましょう。
・日本のJAFにあたるリカバリー/ブレイクダウンアソシエーションの会員である場合は、ヨーロッパで通用するか、故障した場合提携会社が面倒を見てくれるのか確認しておきましょう。
・旅行中に携帯電話が通用するのか、携帯電話会社に確認しましょう。
・万一に備え、適切な海外旅行保険に加入しておきましょう。
◇携帯すべき物品
・運転免許証、車検証、自動車保険の書類、パスポートを常に携帯して下さい。特定の国の運転免許は通用しませんが国際運転免許が通用する国もあります。車を借りる場合は車の登録者から使用許可を証明する手紙が必要になります。
・車が故障したり、事故に巻き込まれた場合の為に、三角停止板を常備してください。ふたつ必要とされる国もあります。
・冬季の運転では、たとえ冬用のタイヤを使っていたとしても、タイヤチェーンの装着が義務化されている国があります。
・眼鏡を使用している方は、運転の際車にスペアを用意しておくことをお勧めします。
・車のトランクにスペアの燃料缶を用意することはあまりお勧めできません。燃料缶は中に燃料が入っていようといまいとカーフェリーやシャトルでは禁じられています。ヨーロッパのいくつかの国では車にそれを積むことは禁じられています。
・どの国でも特に義務ではありませんが、次の物を用意しておくことをお勧めします。
– 救急箱
– 消火器
– 予備の電球/予備の電球は交換費用を節約しその場の罰金支払いを避けるのに役立つでしょう。
◇交通法規
・常にシートベルトをしめましょう。
・バイク利用の場合、運転者だけでなく後ろに乗せてもらう場合もヘルメットを着用する必要があります。
・旅行中、10歳以下、または身長150cm以下の子供は車の助手席に座ることは禁じられています。
・飲酒運転は絶対にしないで下さい。すべてのヨーロッパ諸国の法律はたいへん厳しく、飲酒運転で捕まった場合は重い罰が課せられます。
・キプロス、マルタ、アイルランドを除いては、右側通行で、追い越しは左側からするようにして下さい。
・スピード違反探知装置が仕掛けられていることが多いので、制限速度は厳守する必要があります。フランスでは、制限速度より25km以上の速度違反で捕まると、その場で免許没収となります。
・駐車違反がみつかると、高い罰金を課せられるか、レッカー移動されてしまいます。
・すべての自動車道路税、道路通行料を支払わないと、高い罰金を課せられます。
・現場での罰金は、一時停止違反、荷物の積みすぎ、ライトの故障など、たくさん違反を重ねた場合に課せられる可能性があります。
・運転中の携帯電話使用はほとんどの国で禁じられています。
・ドイツでは、罵声を浴びせたり、手で馬鹿にするようなジェスチャーをするだけで、罰金をとられる可能性があります。
・昼間でも常にヘッドライトをつけておく必要のある国があります。対向車がどのようにしているかよくみて、ライトをつけるべきなのかチェックしましょう。
・理由なく車のクラクションを鳴らすのはやめましょう。特に町の中心部では、不要な使用は法律によって禁じられている国があります。
◇運転する際
・右側通行をくれぐれも忘れないようにして下さい。ガソリンスタンドや駐車場のようなよく知った場所を行く時は簡単ですが、特に道路の左側から発車する場合やラウンドアバウト(右回りのロータリー)では特に注意して下さい。ラウンドアバウトに接近し運転する際に間違った方向を見ていて事故になるケースが多発しています。
・一般に多くのヨーロッパ諸国では加鉛ガソリンはもう得られません。加鉛ガソリン用の車はかわりに鉛置き換えガソリン(LRP)が使えます。もしこれが手に入らない場合はガソリンスタンドで、潤滑剤が手に入る場合もあります。
・旅行中の国の緊急時電話番号は常に携帯し、いざと言うに使いましょう。
・居眠り運転を防止するため、およそ2時間毎に休憩をとりましょう。
・ヨーロッパの交通法規は国ごとに違うので駐車前にチェックしましょう。フランスでは、月の前半は道路の片方のみに駐車可能で、後半は反対側のみに変わる通りがいくつかあります。オーストリアでは、夜間街灯のついていない道路ではサイドライトをつけっぱなしにしなくてはなりません。しかし、深夜に消える街灯には気をつけましょう。
・オーストリアやスイスでは自動車道路を運転する際には、自動車道路税のシールを購入し、フロントガラスに掲示する必要があります。
・横断歩道で待っている歩行者のために車は普通停車しません。停車した場合は、最初にバックミラーを注視し、混乱した地元のドライバーが後側から危険なことをしないかチェックしましょう。
・フランスの空港では不法移民を捕らえるためにセキュリティーの人員を増やしており、フランスを出発する車もチェックされることがありますが、かかる時間は約2分です。
・貴重品を車内に放置しないで下さい。できる限り外から見える形で保管しないようにしましょう。
・ヨーロッパ滞在中に何かを購入(アルコールなど)することを考えるのであれば、帰宅する日に購入することをお勧めします。泥棒は車の発進が重量により鈍くなっていることに気づき、その車をターゲットにするかもしれません。